福井県からブレイクした塩麹

福井市春山にあるみそ店「米五」

 

もともと伝統的な調味料でありながら、最近になって再度注目されるようになったのが塩麹です。

 

前述の通り福井県からブレイクが始まったのですが、読売新聞(2011年10月)にも記事が掲載されました。内容としては、伝統的な調味料「塩麹」は、最近福井県内で、老舗のみそ店が小分け販売をしたり、いくつかの飲食店でスイーツの調味料として利用されているというもので、更には「ゆるキャラ・塩野コージ君」も登場したわけです。

 

もともと塩麹は和洋問わずに食材本来のうま味を引き出すことができる使い勝手の良さが特徴で、伝統食の再評価がされたということになります。

 

塩麹は、ほんのりと甘みのある塩辛さが特徴となっていますが、麹に塩、水を混ぜて、常温で約1週間熟成させるだけで完成します。甘酒のように白くてトロみがあるのが外観上の特徴で、家庭でも簡単に作ることができるため、野菜や魚を漬けるのには昔から重宝されていたのです。

 

これが最近になって商品化されるようにもなってきました。この商品化において、福井市春山にあるみそ店「米五」という1831年創業の老舗が有名になりました。ここの社長の多田和博氏は「塩麹を家庭で作る手間を省いてもっと手軽に楽しんでほしい」と考え、県産コシヒカリなど国産米を原料にした麹を使って約10日間熟成させた自然風味の塩麹を200g入り525円で販売しています。

 

福井県のアンテナショップ「ふくい南青山291」が東京都港区にあるのですが、ここでも塩麹で調理した鶏肉と野菜の蒸し料理がデモ料理として提供され、これを試食した人の多くが塩麹を買っていきました。

 

塩麹で肉が適度に軟らかくなり、ドレッシングやスープの隠し味にもピッタリということで、いろいろなレシピに充分応用できます。こうして話題になっていったわけです。